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2007.09.23

ヒロシマで第二の太陽を見た

Dsc08797この空に見えた塊が・・・

広島に来たからには行っておきたいトコロがある。

原爆関連の建物、施設、場所である。

最後に広島を訪れたのが16歳の時の家族旅行だった。

もちろんその頃でもヒロシマ、ナガサキの話は知っていたし、恐ろしさも聞いていた。

小学生の時に「裸足のゲン」を読んで本当に怖くなったのを今でも覚えている。

でも大人になって世界情勢だとか、戦争だとか、兵器だとか、宗教だとか、科学だとかを知った今こそもう一回観ておきたいと思ったのだ。

一通り観て回って、改めて知った事は殆どなかった。

相変わらず原爆は恐ろしい兵器だと思ったし、二度と地球上で爆発して欲しくないものだと痛感した。

だけど新しく感じた事は”人の強さ”と”全ては人から”だというこの二点だ。

後者から説明すると、原爆を落とすまでの経緯や時代背景は全て”人”が決めているという事。

当然の事ではあるけど、それを再認識した。

軍拡へと走ったあの時代の日本。世界を相手に戦争をしかけて勝とうとした日本。

全てはあの時代の政治や軍のTOPの人間が決めた方向に日本がかたむいていったのだ。

今にして思えば「なんて愚かな・・・」と思うんだけど、あの時代はその流れを止める事は出来なかった。

そして原爆はドイツの科学者によって生まれて、アメリカで兵器としての開発が進み、様々な政略的な理由があり、警告もなしにヒロシマ、ナガサキに落とされる事になる。

そもそも戦争をふっかけた日本人が悪いのは確かだ。

ただ、あんな爆弾を使うと考え、検討し、決定したアメリカ人の思考に僕は非情を感じざるを得ない。

戦争とはそういうモノなのだとは思う。

だけど国同士のTOPの意思を通す為の喧嘩に軍という人間が”使われ”、最悪なケースとしては全く罪のない”市民が犠牲”になる。

それはただのデータの対象となる為だけに尊い命が簡単に消される瞬間なのだ。

原爆の被害者、そして被爆者は数十万人だと言われてる。

数十万人だぞ!オイ!!

全ては”人”なんだ。

もしあの時代のTOPにもう少し原爆反対派がアメリカにいたら落ちなかったかもしれない。

実は物事の決定なんてそんなものなのかも知れない。

そうしたらあんな地獄は地球上に存在しなかったかも知れない。

そう思うと、なんだかとても歯がゆい思いがしたのである。

なんだか憲法9条も都合のいいように改ざんされて、ジリジリと戦争に”能動的”に参加しようとする匂いがプンプンする最近の日本の政治。

まだまだ戦争をしたい!と思う政治家が多すぎるんだよ!!冗談じゃない!!

だったらお前が銃をぶら下げて、その国の代表と撃ち合って来いよ、ホントに。

でもさー、結局そういう政治家が国会にいるという事は、その選挙区で選ばれてるって事だよね。

すなわち国民の意思だと開き直られたらそれまでだという事だよね。

選挙活動の時の見た目、喋り方、パッと見と言った表面的な、そして一過的な事だけで判断してませんか?

秋葉原で「太郎!太郎!」と喜んでた若者は、麻生太郎さんが普段どんな政治をしてて、どんな言動をしてるか絶対知らないと思う。

まずは国民一人一人がシビアに戦争と平和について考えて、シビアに政治家を選出する事が本当に大事だなぁと少し暗くなった。

ただその反面、人の強さ”も確かに感じたのである。

あのひどい焼け野原から人は復興を目指し、わずか60年ほどで今の状態にしてしまった。

もし自分があの場所にいて、幸い被爆していない状態であっても、希望をなくし膝をついて何も出来ない状態になってしまうのではないだろうか?と考える。

でも地を這うような状態から立ち上がり、少しづつ少しづつ何かを積み上げるように広島の人たちは復興していくのである。

そこには人間の本当の”強さ”の輝きを感じずにはいられなかった。

それは今回の広島で初めて感じた事でもあった。

上の写真は”爆心地”である島外科から見上げた空である。

62年前の8月6日8時15分にこうやって空を見上げた時、僕にはそこに飛行機が落としたパラシュートが見えた。

「なんだろう?」

そう思って見つめていて、高度600mになった瞬間にその物体がまばゆく光った。

「うわ!眩しい!!」

そう思った瞬間に僕の身体は数千度の熱によって墨のように黒くなった。

もちろん僕はそんな自分を見ることもなく意識は遠くなっていった。

僕が最後に見たその第二の太陽は、そうやって一瞬にしていとも簡単に僕以外の人間の沢山の命を奪っていったんだ。

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