明けました
2012年になり、はや10日が経ってしまいました。
今更ながら明けましておめでとうございます。
まぁ、おめでとうなんて言ってる場合でもないし、このブログをもし被災された方が見てたら「ふざけんな」って思われてしまうかも知れない。
なのでタイトルは”明けました”とします。
あまり心が晴れやかな年明けではなかった。
昨年の震災で自分の人生観や価値感が大きく変わったのは言うまでもなく、正解がわからなくなったからというのが一番かも知れない。
大体物事に正解なんてないのは百も承知だし、100人いれば100通りの正解があって誰もが「俺の言ってる事が正しい」「アタシの言ってるコトが合ってるの!」と主義主張を繰り返す中で、心優しき人たちはその圧力に押されて黙認せざる得ない内容が”正しい”とされているのだろう。
あと、年齢とか権力とか自尊心とか。
幸運にも名を馳せた人は、自分の思考、発言が必ず正しいと思いがちだ。
不履行や反故にはそれなりの言い訳をして、正当性を主張する。
時に穏やかに、時に恫喝を伴って。
弱い立場の人、抗えない人、心優しき人、踏み出せない人はそういった人間の一挙手一投足で自分の岐路が分刻みで変わる。
でもそれも自分の責任なので、それさえも”選択”という事になる。
何が言いたいかというと、やりたいようにやりゃいいじゃん?というコトだ。
秩序やルールは大事だ。
ただそれさえも誰かが自分の都合、数滴の私欲の混じった白濁したジュースを良かれと思ってるツラを下げて、口移しで飲ませようとしているのだ。
まっぴらだね。反吐が出る。
だからと言って電車の中でタバコを吸うわけでもなく、目の前の妊婦さんに寄りかかって楽しようっていうんじゃない。
でも人間いつかは死ぬ。明日かも知れないし、数秒かも知れないし。
アイツも俺もいつかは同じ土に入るのに、現世で誰かに合わせて遠慮するってどういうことだ?
前を譲れば嬉々として割りこんでくるだろう。
気にして休まなければ、堂々と周りは休むだろう。
知らなきゃ知らないでいいじゃん。
「AKBのメンバーを知らないって、それメンバーに失礼でしょ!」ってTVで誰か言ってたケド、その価値観の押し付け自体が異常なのだ。
”AKBは誰もが知ってるモノ”という先入観でモノを喋る。思考する。
そういった様々な押し付けが日々の中に蔓延していて、それが正直シンドイ。
登坂亮太の正直しんどいなのだ。
気がつかないウチに僕自身もそういった行為を誰かに強要しているんだろうな。
そこでまた自己嫌悪になったりして、生きてるコト自体がシンドク思うコトも多い。
だけど、やっぱり僕は媚びない。
というか媚びれない。
”武士は食わねど高楊枝”って言葉は、武士のプライドの高さと、それに伴う愚かさや滑稽さが同居していると思う。
でも僕はこの言葉が嫌いじゃない。
ニヤニヤして、「みんなハッピーだよね!」みたいに両手を広げている人間は信用ならん。
権力に上手く取り入る術を身につけるなら、自分の表現の幅を広げていきたい。
数少ない心許せる人間との間に生まれた感情の機微を、唄やメロディにして行ければいいと思う。
志、思を共にした方々が僕の詞で少しだけ痛みを軽減してくれたらそれでいい。
どうせ君も僕も100年後の地球を見る事は出来ないんだからさ。
それは自暴自棄ではなく、もっと前向きな未来の自分へのメッセージなんだと思う。
僕が幸運にも70才でまだ元気だったら、その時に今よりも痛烈に感じる残りの時間を思い、より研ぎ澄まされた時間の過ごし方、思考を持ててたらいいなと思う。
もっと言えば達観出来てたらいい。
多分達観は無理だろうけど、それなりのポリシーだとか”覚悟”と言った方がいいかな。
まぁ意外と70才までそんなに時間がない気もする。
このブログを読んでくれてるあなたと僕は同時代に生まれ、そして死んでゆくのだ。
そこには感謝しかない。
心から読んでくれた事を感謝しています。ありがとう。
その中でも僕の音楽を聴いてくれた方がいたら、本当にありがとう。
今年の登坂亮太のテーマは、
「現状維持」
です。
その中には”変化””革新””回帰”ってのも入ってるんだけどね。
とにかく生命や種を維持する為に、環境に適応して進化してきた地球上のあらゆる生命体のように、維持する為のイノベーションを行いたいってコトなんです。
近々新しい活動のスタイルを発表出来るかと思います。
それがどうなるかは誰も知らないし、知れない。
でも何かが起こるのは確かかなぁ。いいにしろ悪いにしろ。
ガンジーの有名な言葉、「明日死ぬと思って生きなさい。永遠に生きると思って学びなさい」って言葉が今一番しっくりくるかなぁ。
この相反した意味が見事に融合して、陰陽のように色付けされて一行になってる。
矛盾だらけだけど、納得出来る。
ここが人間らしさなんだろうな。矛盾だらけだ。
とにかく健康であってください。今年1年。
あなたと、あなたの家族と、あなたの大事な人が、とにかく健康である事。
この当たり前で奇跡的なコトが日常である事を自分自身に感謝しつつ、あなたもそうであって欲しいと願っています。
今年もよろしくお願いします。
2012年1月10日
登坂亮太