逝く人へ
今年は高倉健さんや菅原文太さんという大物俳優が相次いで世を去られた。
そして、先日僕にとっての大物が逝かれた。
高校時代のアメリカンフットボール部の監督、宇田川恵造氏である。
宇田川監督は大学現役時代に日本大学アメリカンフットボールで主将を務め、日本一に導いた事もある人。
当時からアメフト界では有名な名物監督という感じだった。
高校、大学、社会人とアメリカンフットボールを10年続けた僕。
大学時代は戦力外とされ、二年間選手を離れた。
人生で初めての大きな挫折と悔しさを学んだ。
あきらめきれずに社会人で選手に復帰し、三年間プレーして引退。
チームワーク、上下関係、競争、共闘、支えあい、友情、挫折、喜び、共同生活、根性、忍耐力、協調性、向上心etc...
アメリカンフットボールから学んだ事は数え切れない程多い。
今でも高校時代、大学時代のチームメイトとは会っては呑んで当時と同じようにふざけあえる関係だ。
その最初のステップにいたのが宇田川監督だった。
なんというか、名物監督特有のオーラがある人だった。
時折怒鳴ることもあったが、優しく穏やかな人だった印象がある。
自分の私財で部室を作ったり、ウェイトトレーニングの施設を提供してくれたりもした。
次男の健治さんは日大PhoenixでエースQBを務め、年間最優秀選手に送られるチャック・ミルズ賞を受賞という一家でアメリカンフットボールに捧げた人でもあった。
大人になって思うけど、学校の先生でもないのに自分の仕事の合間に毎日毎日高校生の指導をするって大変な事。それを長く続けられた事、本当に尊敬です。
今は僕の高校の同期が監督を務めているけど、サポートしてあげたいがこれがなかなか難しく、申し訳ないと思っている。なにかしらのカタチでサポートしたいと葬儀の後に同期たちと話した。
葬儀はたくさんの方々が来て、宇田川監督の大学時代の写真やフィールドを見立てたモニュメントに様々な関連グッズが並べられ、BGMも校歌や応援歌が流れていて、言い方はおかしいけど、いい葬儀だった。
従来の葬儀はちょっと暗過ぎるとずっと思っていた。
人生の最後のイベントとして「おつかれさま!ありがとう!」と明るく執り行った方が本人もいいのでは?と思う。最近は色々なカタチが増えて来ていて、従来のやり方にとらわれない葬儀が多くなってきたと思う。
今回はそんなセレモニーだった。
実家に帰った時に思い立って写真を探してみた。
ありました、金色ヘルメットの背番号30。
強豪日大三高戦。負けちゃったけど。
そういえば日大三高は今でも強いそうだけど、こちらも名物監督である漆間さんが定年で来春引退との事。
しかも、アメリカンフットボール未経験者!!
まるでザッケローニさんのように顧問になってから猛勉強されて、今の強いチームを作られたそう。
これもまたスゴイ。。。
18才の時の事って昨日事の様に覚えているけど、もうふた昔以上も時が経つ。
また一つ時代が終わったんだなぁと妙な寂しさがあった。
でもまた新しい次の時代が続いていく。
それに関与していかないとね。
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